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薬物療法のパラダイムシフト(2020.01.16更新)

 糖尿病の薬としては、2009年以降画期的と言ってよいような薬が出現しています。DPP4阻害薬やGLP-1受容体作動薬とSGLT2阻害薬です。1日1回の内服でよく、容量調節もいらず、低血糖も起こさないので使いやすく、糖尿病専門医はおろか一般内科医でも、欧米でも日本でも一気に使われ出してます。使用薬剤の大きなシェアをしめるようになりました。
 2009年に登場したDPP4阻害薬は血糖の高さに応じてインスリン分泌を促す薬で、血糖が低いときはインスリン分泌させませんので低血糖を起こさないのが1番の特徴です。またSU薬(アマリールやオイグルコン)のように体重増加をきたさないのも特徴です。GLP-1受容体作動薬は上記の効果に加えて食欲中枢に作用して過食を抑え体重もば落とす効果があります。DPP4阻害薬は日本で7種類も上市されてます。


 更に2014年に登場したSGLT2阻害薬も非常に注目を集めてます。従来の糖尿病のくすりはインスリンの作用不足を改善して血糖値を下げますが、この薬は腎臓からのブドウ糖排泄を促進して血糖値を下げるのです。血糖値以外にブドウ糖の排泄により体重を減らし、特に肥満のある糖尿病患者に有用です。しかし更に驚いたことに、欧米の大規模臨床試験によって糖尿病患者の心疾患を減らし、心疾患による死亡を減らすことが証明されました。

 そしてこれまで腎臓に効く薬はありませんでしたが、この薬は糖尿病性腎症が末期腎不全、透析に移行するのを減らすということもわかりました。このため欧米のガイドラインで第一選択、第二選択の薬剤として推奨し、日本でも急速に処方が広まってます。


 いろいろ良いことばかり書きましが、そしてこれらの薬剤は薬剤選択の際し考慮はされるべきですが、糖尿病の治療目的の第一義は血糖値、即ちHbA1c値を下げるということを肝におく必要があります。従来の薬で十分な血糖降下が得られ、副作用もなければあえて変更する必要はないと考えます。もちろんコントロール目標値に達してない患者さんにとっては治療の選択肢が増えたことであり喜ばしい限りです。

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