メニュー

あなたの脚、むずむずしませんか?

[2023.01.23]

最近,脚がむずむずして眠れないことはありませんか?今回はむずむず脚症候群についてお話します。

 

むずむず脚症候群とは?

むずむず脚症候群とはレストレスレッグ症候群とも呼ばれ、じっと座ったり横になったりすると、主に脚(人によって脚だけでなく背中や腰、腕や手に症状が現れる場合もあります。)にむずむずする、ピリピリする、痒みや痛みなどの強い不快感が現れる症状です。特に夕方から夜間にかけて症状が現れるケースが多く、睡眠障害の原因にもなりやすい病気です。また、日常の座ったままやじっとした姿勢の活動を阻害されるため放置していると日常生活に大きな影響を及ぼします。この結果、副次的症状として昼間の疲労感を引き起こします。

自覚症状としては、じっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に(人によっては、脚だけでなく背中や腰、腕や手など全身にまで現れる)「むずむずする」、「じっとしてられない」、「かゆい」だけでなく、「ピンでなぞられているような」、「針で刺すような」、「火照るような」、「蟻やミミズなどの虫が這っているような」などの異様な感覚が現れ、時には「振動」のような感覚まで感じたりする場合もあります。また、「激しい痛み」を感じるなど様々です。この苦しさは「脚の中に手を突っ込んでかき回したいくらい苦しい」と表現する方もいて、特有のつらさがあります。

 

むずむず脚症候群の原因はまだ明らかにはなっていませんが、有力な説として脳内の伝達物質の1つであるドーパミンの機能障害や鉄が関与していると言われています。

ドーパミンはさまざまな運動機能を潤滑にする働きをします。また鉄はドーパミンを作る過程で欠かすことのできない物質です。その鉄不足によりドーパミンがうまく合成されないことで症状を引き起こすのではないか、と考えられています。

むずむず脚症候群は、原因がはっきりわからないもの(一次性)と、他の病気や薬などが原因となって起こるもの(二次性)に分けられます。二次性の原因としては、慢性腎不全(特に透析中)、鉄欠乏性貧血、妊娠、糖尿病などが上げられます。

治療が必要だと考えられる人は約200万人いるとされています。むずむず脚症候群はまれに小児にも見られますが、主に40歳以上の中高年の方に多く、男性に比べて女性の患者さんの割合が多いと報告されています。

さらに不眠症患者の10人に1人の割合でむずむず脚症候群の患者さんがいるとも言われています。

むずむず脚症候群の症状

4つの特徴的な自覚症状があり、これらにあてはまる場合は、むずむず脚症候群の可能性があります。

 

脚の不快な感覚のため、脚を動かしたくてたまらなくなる

脚の表面でなく深部に不快な感じがあります。両脚に不快感が出ることが多いですが、片方にしかでない場合もあります。進行すると、脚以外にも症状が現れることもあります。

 

安静にして、横になったり座ったりしていると症状が現れる、または強くなる

横になったり、座ったりして数分から1時間以内に症状が出てくる場合が多く、長時間座っていられなくなり、仕事や学業に集中できなかったり、電車や飛行機に乗ることに苦痛を感じる場合もあります。

 

脚を動かすと、不快な感覚が軽くなる

足を叩いたり、さすったり、歩いたりするなど脚を動かすと、その間は症状が軽くなったり、治まったりします。身体のどこかを動かしていれば症状が軽くなるのも特徴です。運動を止めると症状が再発することが多いです。

 

夕方から夜にかけて症状が強くなる

夕方から夜になると症状が現れたり、強くなる傾向があります。1日の中で時間帯により、症状の強さが変化するのが特徴です。進行すると昼間に症状があらわれることもあります。

むずむず脚症候群の治療法

 

むずむず脚症候群の原因の1つとして鉄分の不足が考えられます。症状が軽い場合は、食事による鉄分の補給やカフェイン・ニコチン・アルコールを控えるなど、日常生活を改善することで症状がおさまる場合もあります。また、症状に応じて薬による治療を行う場合もあります。

1⃣日常生活改善

  • カフェインやアルコール、喫煙を避ける

コーヒー・紅茶・緑茶などに含まれているカフェインは、脚の不快感を強くするだけでなく、眠りを浅くすることがあるので、できるだけ摂取を控えるようにしましょう。アルコールや過度の喫煙も症状を悪化させることが知られています。

  • 鉄分を補充し、バランスの良い食事

鉄欠乏が症状を引き起こす原因の1つと考えられていますので、鉄分豊富なレバーやほうれん草、あさり、いわしなどを積極的に取り入れ、バランスのいい食事を心がけましょう。また、サプリメントで鉄分を補給することも効果的ですが、使用前に必ず主治医の先生に相談しましょう。

  • ストレッチやマッサージを習慣にする

規則正しい生活を心がけ、ウォーキングなどの軽い運動をすると良いでしょう。また、就寝前にストレッチやマッサージなどで筋肉をほぐすことも効果的です。

2⃣薬物療法

むずむず脚症候群では、生活習慣の改善とともに適切な薬物治療を行うことで、症状の改善が期待できます。ドーパミンの働きを補う薬剤、てんかんの薬、貼薬などが治療に使われています。ただし、腎機能が低下している方は使用できない場合がありますので、確認が必要です。

 

とはいえ、規則正しい生活がベースになるので、日ごろの生活を振り返ってみましょう。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME