メニュー

食べる順番療法について

[2018.01.29]

糖尿病の食事療法では、食物繊維(野菜)から摂取することが良いことが広く知られてます。食物繊維が糖質や脂質の吸収を抑え、腸内細菌にも作用することによって、糖尿病や肥満の病態改善に寄与するためです。 “まず野菜から食べろ”ということになります。
しかし、高齢者ではとくに筋肉量の低下による活動性の低下を予防することも大切です。このためには動物性たんぱくの摂取が重要となってきます。 そこで、“まず肉や魚から食べろ”ということになります。 肉や魚はインスリン分泌を促進するインクレチン分泌を促し、同時に胃の運動を抑制し胃内容物の排出を遅らせる働きがあります。これよって米飯摂取後の血糖の上昇は緩やかになるというわけです。実際インクレチン研究の第1人者関西電力研究所の清野裕先生らは、普段の日本の食卓でおかずとして供される肉や魚(蛋白質、脂質)を主食のご飯より先に食べることでこの効果を実証しました。肉と魚では飽和脂肪酸や1価不飽和脂肪酸が豊富な肉のほうが効果が大とのことです。魚より肉というわけです。
食の細い高齢者では肉や魚から食べ、食欲旺盛な若者は野菜から食べ、それから肉、魚の蛋白質を摂るのが良いということになります。いずれにしても食後の血糖上昇作用の強い炭水化物(ごはん類)は最後にということになります。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME