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メタボリックシンドロームと糖尿病とはどう関係してるの?
まず、メタボリックシンドロームがあると4,5倍糖尿病に成り易いのです。メタボリックシンドロームの基は内臓脂肪の蓄積であり、この内臓脂肪がインスリンの効きを悪くし糖尿病を発症させるのです。メタボを未病、予備軍と考えその解消に努めるべきでしょう。
では逆に糖尿病患者をメタボリックシンドロームと判定する意義はあるのでしょうか?
あるのです。このメタボ型とも言える糖尿病では高血圧、脂質異常、内臓肥満を合せもっており、メタボでない糖尿病より高率に脳梗塞や心筋梗塞などといった血管合併症を起こし易いからです。糖尿病特有の三大合併症(腎症、網膜症、神経障害)も同様です。内臓肥満の解消を中心に添えて徹底した治療が叫ばれる由縁です。近年急増してる糖尿病はこのタイプが多いのです。
2型糖尿病治療の新たな展開~期待の新薬
GLP-1アナログは消化管より分泌されるインクレチンというホルモンに似た構造を持つ薬剤です。インクレチンは血糖が高いとそれに応じてインスリンを合成、分泌させます。今、臨床治験が進んでます。ヘモグロビンA1cが1.8%も減少するそうです。注射薬というのが欠点ですが、食欲抑制効果、体重減少効果があり、何よりもインスリンを分泌させる膵臓のベーター細胞を増やす作用があるのです。インスリン分泌能力の低いことが多い日本人の糖尿病患者には“治癒”も期待される薬です。
DPP-IV阻害薬は消化管より分泌されるインクレチンの分解を抑え、増やす薬です。血糖の高さに応じてインスリンを分泌させるので、低血糖を起こさず厳格な血糖コントロールが可能となります。欧米ではすでに臨床使用されており、その効果が確認されてます。飲み薬であり、体重を増やさないのも利点です。空腹時血糖が高くなくても食後の血糖が高いと血管障害をきたし易く、それが脳梗塞や心筋梗塞に繋がります。食後の高血糖のみ抑えることが出来、健常人と同程度の血糖コントロールが可能となります。すでに昨年12月より使用が開始され、その効果が大いに期待されるところです。
夜間呼吸が止まってませんか?
他人に睡眠中息が止まってしまってると言われたり、いびきがうるさいと言われたことはありませんか。
この様な場合閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)が考えられます。昼間に眠くて困ったりします。高血圧、狭心症、脳血管障害等の発症の危険性を高めるとのことでとても注目されてます。難治性の高血圧症になったり、糖尿病の悪化要因にもなります。肥満が多く、2型糖尿病に高率に合併します(35%とも)。
スクリーニング検査としては酸素飽和度(SpO2)測定、精密検査としてはポリソムノグラフィー(PSG)があります。
治療は中等症以上であればCPAP(経鼻的持続気道陽圧呼吸)療法が適応となります。マスクで閉塞時に気道に陽圧をかける治療法です。これで自覚症状の改善、高血圧の降圧、インスリン抵抗性の改善が期待されます。当院でも好評です。