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SGLT2阻害薬って良く効くの?

[2017.08.29]

SGLT2阻害薬の効果を当院の症例でまとめてみました。SGLT2阻害薬は2014年に日本でも発売され徐々にその使用頻度が増えてます。この薬の作用は腎臓に働いて尿にブドウ糖を排泄させることです。3カ月内服してHbA1c0.46%、体重は1.8Kg、6カ月内服してHbA1c 0.53%、体重 3.2Kgという結果が得られました。これはかなりの人がすでに他の血糖降下剤を内服していて更に上乗せの効果ですからこの位の低下に留まってますが、この薬を単独で使用されてる方はHbA1c 3カ月で0.6%、6カ月で0.94%という高い効果を示しました。ただ、この薬は良く効く人と、あまり効かない人とがあるのも事実です。そこでこれも調べてみますと、HbA1cに関してはもともとのHbA1cが高い人ほど良く効きました。肥満度(BMI35以下の中等度肥満ある人の方が効きます。また糖尿病が発症してからの期間が短い、あるいはこの薬単独使用の人は大変顕著に効きました。体重に関してはやはり肥満度の大きい人の方が効きます。

 このSGLT2阻害薬は糖尿病の薬では初めて心血管病変を減らすという証拠(エビデンス)がいくつかの臨床試験で証明されました。従いましてその恩恵を大きく受ける為には糖尿病をこじらせてしまう前に早めに使った方が良いのでしょう。ただこの薬の欠点は飲み始め初期(2週間位)尿量が増えるということですので、この間、脱水症、熱中症にはよく水分を補って予防に努めることが必要となります。

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